「ぴゅるるるっ」


あまり間を空けずにテンポよく行こう。


「天才料理少年 味の助」(宗田豪)


第2話目が掲載された週刊少年マガジン48号の表紙には


“早くも 話題沸騰!!”

“うまいっ!! すごいっ!! おもしろい!!”



事実、2ちゃんねるでもスレが立ち、わりと多くの人がレビューを書いている。
確かに話題沸騰だ、おもしろいぞ味の助!
特筆すべきはその表現、特に擬音!
ジョジョの奇妙な擬音に勝るとも劣らないその擬音。
そして徳川味の助はネット上で新たな異名を獲得する・・・



汁の助



適切な表現です、85点。




今回は第2話目のレビューです。

“早くも大反響 第2回もお腹にズドンと 極盛55ページ!!”

とまぁ、今回もページ数が多いわけですが・・・


無理スンナ


「お腹にズドン」というよりは


「股間にズドン」


を狙ってるとしか思えない卑猥な擬音を考えてる暇があったらもう少しストーリーに時間を割け!

んなわけで、今回も学校から物語が始まりますが・・・

見開きでキタネェ寝顔見せられて誰が喜ぶものか!!

と言いたくなる寝顔を披露する味の助。
そんな平和な雰囲気の教室へやってきた一人の男・・・
彼は寝ている味の助の前で足を止めます。
それに気付いて目を覚ます味の助・・・顔には自分の腕の後がくっきりと・・・

どんだけ寝てんねん!!

机の上には筆記用具とノートが乗っているので、間違いなく授業中から寝てます。
前回も「丼物」の開発のため学校を休んでた味の助。

もはや、料理以外はどうでもいいというのか?

その話はさておき、突然やってきた一人の男。


“お前・・・ 徳川味の助だな?”

“話がある お前今日うち来いよ”



と、味の助に詰め寄ります。
洋食屋で「丼を出せ」といったジジィの注文を断れない味の助が、この要求を断れるはずもなく約束を交わします。
その男が教室を去った後も味の助はボーゼンとしています。

“今の人って誰だっけ?”

といってる味の助に、クラスメートが詰め寄ります。
何も知らない味の助に先ほどの男の説明を始めるクラスメート・・・


“今の2−1の斉藤君だろ!?”

“直々に呼び出しなんて・・・ よっぽどのことだぞお前”


“斉藤君って言ったら この学校で一番おっかねーどころか・・・
   15歳にしてあのシルバーエンペラーの頭になった伝説の武闘派だぜ・・・?”




・・・( ゚Д゚)ンッ!?



2−1の斉藤君だろ!?” “15歳にしてあのシルバーエンペラーの頭”

“2−1の斉藤君” “15歳にして”


“15歳にして2年生の斉藤君”



ダブリキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

15歳って普通中3でしょ、明らかに留年ですね、中学にして。
中学でダブればそりゃ伝説の一つもできるでしょう。
中高一貫の学校で高等部の2−1と考えられないことも無いですが、記述が無いのでダブリ決定!
さらに言わせてもらえば、1週前から始まったグルメマンガで

「伝説の武闘派」「逆らう奴はミナゴロシ」「簀巻きで学校のプール」

とかあおってもすごく滑稽なんですが。
凄みをきかしたいなら「伝説の頭 翔」にでも逝ってください。

しかし、味の助を脅すには十分だったようで、味の助君(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル


“ノコノコ行ったら何されるかわかんねーぞ?”

“かと言って逃げた所で絶対追い込みかけられるし・・・”

“行くも地獄 逃げるも地獄かぁ・・・”


さらに追い討ち、追い込んでるのは貴様らじゃねぇか。
んで、問題の放課後・・・


一人商店街を歩く味の助


クラスメートはあおっただけ、全く役に立ってません


マンガなんだから「俺も一緒に行くぜ」って奴がいてもよさそうですが、それは萌乃香以外は無かったのか?
何か味の助がアホないじめられっ子に見えてきました。

そして味の助が向かった斉藤君の家は「お肉屋さん」でした。
いわゆる「精肉店」です。


前回があれだったからといって「お肉」とか「肉汁」とかに過剰に反応してはいけません


きっと宗田先生は期待に応えてくれるはずです。
そこにいたのは気のいいおじさんとおばさん、斉藤君の両親です。
お母さんが店の中に向かって「和良〜」と呼んでいますが


ヌッ “おう お前か”


いきなり斉藤母が呼んだ方向とは逆の味の助の背後に現れる斉藤君(ダブリ)、さすが伝説の男です。
そして、味の助を強制連行・・・


“どうみてもこれからどこかでイジメられるって感じよねー”


街のオバハンまでもが味の助を追い込んでいます。
なんか「伝説の武闘派」より、味の助のクラスメートとこのオバハンたちのほうが悪い人に見えます。
公園らしき場所に着いた不良少年といじめられッ子。


「伝説の武闘派VS天才料理少年」


異種格闘技戦でも始まれば面白かったんですが、斉藤君の先制攻撃

「うちの店のコロッケだ 食えよ」

と、コロッケを取り出します。


ホカホカ


と言う擬音であったかい感じがしてとてもおいしそうです。
やればできるじゃないですか、宗田先生。
しかし、前のページで斉藤君は手ぶらなので


このコロッケは斉藤君のポケットに入ってた


と言うことになります。
斉藤君の人肌コロッケ

“これ おいしいっ!!”

と大絶賛の味の助、このコロッケがどこから取り出されたか気にもとめてません。
そして

“じゃあ今度は・・・ これを食ってみろ”

と、またしてもおもむろにコロッケを取り出しました。


ポ〜ケットの中にはコーロッケが2つ〜♪


叩いてみる気にはなれませんが、またしてもコロッケ。
両方のポケットにコロッケを入れて街を歩くなんて、さすが伝説の男です。

俺には罰ゲームにしか見えないんですが

しかし、それ以上に罰ゲームなのが味の助。
またしてもポケットコロッケを食します。


かぷっ


もぐもぐもぐ


“!?”



いくらグルメマンガだからって、口に入ったものまで見せる必要は無いと思うんですが。
そんな味の助君、さっきのよりおいしいとベタボメです。
そして、斉藤君は語り始めます・・・


“それ・・うちの店の前にできた新しいコロッケ屋のやつなんだよ”

“奇跡のジャガイモってのが売りで 澱粉質が16%以上で冷めてもホクホクしてる
                 最高のしっとり感を持つ最高級ジャガイモを使ってるんだよ”

“家じゃとても使えない高級品も大手の店は安く仕入れてやがる”


伝説の武闘派なのによく調べてるじゃないか。
っていうか、これ不良が言う台詞か?
んで斉藤君、味の助に頼みがあると切り出します。


“さっきのコロッケより旨いコロッケ お前つくってくれねーか?”

“む・・ムリだよ!!  そんな・・・できないよ!!”

メニューにない丼物は作るのに、コロッケは作れない洋食屋っていかがなモンでしょう。

すると、斉藤君唐突に


“俺な・・・コロッケって大っキライだったんだ・・・”


知ったことか!!

いきなり身の上話です、明らかに泣き落としにかかってます。
もはや伝説の武闘派の面影はありません。
でも、中学生にしてタバコ、バイク、ケンカ、その上に警官3人と格闘して補導。
この辺が伝説と言われる所以なんでしょうが、それでも中学生と言う設定(仮定)はやりすぎじゃなかろうか。

で、土下座までされて結局コロッケ作りを承諾する味の助。
そして味の助の家でコロッケ作りが始まります。

コロッケ作りは萌乃香も巻き込んで深夜まで続けられます。
萌乃香は買出しを担当してますが、野郎二人は集中して相手にしてくれません。
で、そんな二人を見て


イジメられっ子の味の助君が 不良の斉藤君と一緒に
               一つの事を頑張ってるなんて・・・ 不思議だなぁ・・・男の子って”



味の助がイジメられっ子であることを告白してます。
やっぱりイジメられっ子でした、味の助。
しかし、さらっと「イジメられっ子の味の助君」と言ってしまうあたり、萌乃香も何気にひどい。



そして、コロッケの試作品が完成し、これより魅惑の試食ターイム。
最初の犠牲者は萌乃香さんです。



やったね、期待通り。
またしても出ました、伝家の宝刀「ぴゅっ」
間にコロッケの絵が無かったら確実にR指定です。

このコロッケも肉汁が売りらしく、この後も 肉汁実験が続きます。


“コロッケの中身なんだけど こんなに小さいのを押すと・・・”


でゅわあっ

ぴゅるるるっ


じゅん



トロトロ



“こんな大量の肉汁がっ!!”




もはやとどまることを知らない宗田擬音ワールド。
料理の表現としてはかなり失敗してると思うんですが、面白いのでOK


そしてそのコロッケを持って、斉藤君の自宅へ。
話しかける父親を制止し

“いいからこれ食ってみてくれよ!!”

と、またしてもおもむろにコロッケを取り出しました。
本当にコロッケの輸送方法が知りたいです。

そしてコロッケを食べる斉藤夫妻・・・


“おいしい 凄い肉汁だわ 何てジューシーなコロッケなの!!”

トロ〜トロ〜・・・


・・・・・・・・・

おばちゃんが食べたときの肉汁の勢いが弱いのはどういうことですか?
そりゃオバハン相手にその気にならないのは解りますがね

しかし、斉藤父は

“ダメだ・・・!! これじゃあダメなんだよ・・・”

とビーフコロッケを否定します。

肉汁が多い⇒衣が時間と共に水気を吸ってもろくなる⇒惣菜には不向き

と言うことらしいですが、コロッケを揚げてどのくらいの時間が経過してるのかわからないので説得力に欠けます。
愕然とする味の助一同・・・そして斉藤父は

“30年続いたこの斉藤精肉店も 今日限りで閉店にするよ・・・”

営業不振による閉店・・・原因はコロッケの振り上げ低迷・・・


精肉店なら肉を売れ、肉を


コロッケに固執する理由がわかりません。
かなり絶望的な雰囲気の中、斉藤君は涙を流します・・・

“ちくしょう・・何にもできねぇのかよ・・・・”

“たった一つのジャガイモに勝てねぇで・・このままあきらめろってのかよ・・”

“ちくしょおっ!!”


斉藤君、号泣です。
父親の店を救いたい一心で作ったコロッケ、しかしこれもダメだった・・・
俺には親父を救うことができないのか・・・
そんな思いがあるのでしょう、 斉藤君男泣きです。
味の助も同じ思いなのでしょう・・・


“うわぁあぁああああっ”


あ、味の助君!!??

泣きながら人様の食パンをむさぼる味の助
「今日のパンはやけに塩っ辛いぜ、ちくしょー」とでも言うつもりでしょうか?
もはや理解不能、限りなくデムパ的行動です。

| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|   デムパ警報発令  |
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              / /
              /
      _         ビビビ
     /||__|∧    /
  。.|.(O´∀`) /
  |≡( ))  ))つ
  `ー| | |
    (__)_)

斉藤君が悲痛な涙をなせば流すほど、味の助の奇行が目立ちます

やりますね宗田先生、斉藤君の男泣きを前フリに使うとは・・・
人様の家の食パンを遠慮なしにむさぼる味の助に、あの伝説の能力が発動します。


“まただ・・・ またこの感覚 舌が暴れる!?”



サイコメトリーです、今回も出ました。
もはや「超能力料理少年」になってます。


そして味の助(覚醒)は皆に言います。

“店を閉めるのは 2日だけ待って下さい!”

“明日僕がここで魔法のコロッケを作ってみせるよ!!”




ーまたも目覚めた味の助!?ー
     ー魔法のコロッケとは一体!?ー



次回「魔法のコロッケ  狙われた幼女」にご期待ください。



第3話目も素敵な擬音がてんこ盛りです。
今回は画像を3枚と多めに使ってみましたが、どうでしょうか?

                                               H15・12・16