「本領発揮・前編」
無理は禁物
「天才料理少年 味の助」(宗田豪)
無謀にも一挙2話掲載に踏み切った宗田先生とマガジン編集部。
まずは第13話のレビューからです。
早速ですが、京極一と味の助の料理勝負が始まります。
司会は料理界の番人・神宮寺徹。
“それでは私が長年料理長を務めた日本料理界の聖地”
“この大帝国ホテルの厨房で2人に対決してもらう!”
・・・勝手に聖地って言ってもねぇ・・・
“徳川味の助 京極一”
“中学生No.1料理王決定戦!”
“テーマはおいしい音の料理”
何かスケールがでかくなってるな・・・
ただ単にどっちも「じっちゃんの名にかけて!」で料理するだけだろうに。
さて勝負の方法は・・・
“勝負は前菜とメインの二品で勝負してもらう!”
“判定は第三者の上村まどかが行う!!”
“どんな勝負になるか・・楽しみにしてるわ”
まぁ、前回の話を読んだ人は解ると思うんですが、まどかさんは第3者ではないですね。
そんなことはさておき、1人燃え始める一・・・
“この日を待ってたんだ・・・”
(百舌の孫を倒し・・真の中学生No1料理王の名を手にすることを!!)
勝負の目的って料理王決定戦だっけな?
その称号にどれほどの価値があるのかわかりませんが、燃え燃えの一くん。
どうやら味の助より先に調理するようです。
豆腐とコンニャクをサイの目に切り、それを油で揚げる一くん、そして・・・
“3日間煮込んだ牛すじの煮込みにからめて”
3日間って・・・勝負の日取りが決まったのって確か前日はずなんですが?
準備が良すぎるにも程がある、それとも高級レストランでは毎日牛すじを煮込んでるんでしょうか?
いい加減、時間と言うものの概念も盛り込んでみませんか、宗田先生。
料理の方は、先程のものをご飯の上にかけた丼物。
“雷豆腐”と言うそうです、実際にそういう料理があるそうですね。
しかし前菜なのに丼物とは・・・
テーマである音の方は、コンニャクと豆腐を揚げるときの音のようです。
何かインチキ臭いな・・・
では前菜の試食に入ります。
今回もまたやるだろうな・・・と思ってたら・・・
やっぱり口元のアップが出ました、宗田先生は口元フェチのようです。
微妙に汁もたれてるしな・・・
さて味のほうは・・・
“おいしいっ”
“これはポークソテーにフォアグラをからめたみたいだわ!”
・・・脂っこそうだな、胸焼けしそうです・・・
そんな一の料理に感心する一同・・・
“本来あまり味のない豆腐とコンニャクを一瞬の音で最高級食材の味にしてしまう”
“天才的な発想力と技術!!”
あまりの驚きに実は味覚音痴であることを自白した味の助。
豆腐の味くらい分かるだろいくらなんでも、それとも宗田先生が分からんのか?
一の方はそんな驚く味の助たちをよそに・・・
“まだまだ メインはこんなものじゃないよ”
そう言ってメインの調理に取りかかります。
“エビにホタテ!! カニとイカも!!”
“あの鍋の中身は一体!?”
“フッ・・”
“新鮮なサイマキエビ、ワタリガニ、ホタテ、紋甲イカを使った”
“豪華海鮮あんかけさっ!!”
この時点でメインが「おこげ」であることは間違いないです。
テーマが音で料理が「おこげ」・・・単純すぎやしませんかね。
で、おこげの方も作り始める一ですが、その周りは反応は・・・
“今度は一体何!?”
“揚げたせんべい!?”
“揚げたてのもち米せんべいを大きいお皿に並べた・・!”
お前らは揃いも揃ってバカばっかか?
誰もおこげだということに気付かずに一の料理は完成します。
“これが僕のメイン料理”
“京極流スペシャル海鮮中華おこげさ!!”
と、見開きまで使って料理が完成します。
やっぱ一挙2話掲載は負担が大きいようです、全く意味のない見開きですからね。
“うわ〜〜っ!! スッゴクおいしそうな音!!”
でもな、それって誰が作ったおこげでも同じだろ?
1週の間に4品の料理を考えるのはきつかったですね、宗田先生。
で、試食ではやっぱり・・・
こうなるわけですね。
この後に味の説明があるんですが、これも月並みなので省略。
多分、どこのおこげ食べても同じ感想だと思います。
正直、一くんの料理にはがっかりしました。
雷豆腐やおこげをおいしく作れるのはすごいですが、オリジナリティが無い。
調理する上での工夫も無いしね、がっかりです。
やっぱ一挙2話掲載なんてやるもんじゃないですよ。
そう思ってたんですが、料理以外では宗田先生は頑張ってくれました。
一のおこげを食べ、一通り説明を終えたまどかですが・・・
(;´Д`)ハァハァしてます
そして・・・
“まどかちゃん!?”
“な・・いきなり何・・!?”
また、壊れましたか宗田先生?
いきなり上着を脱いだまどか、その理由は?
“体が火照って熱くなっちゃった”
“音も味も凄い料理だったわ!”
人気アイドル・只今発情中!?
┌┬┬┬┐
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[/____(゚_//[ ].゚Д゚,,) ||___||| || < 発情したまどかを迎えに来ました
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lO|o―o|O゜.|二二マガ|.|ジン精神病院 ||
| ∈口∋ ̄_l__l⌒l_|_____|_l⌒l_||
 ̄ ̄`ー' ̄ `ー' `ー' `ー'
病院に逝ってよし!!
もしくは一に変な薬でも盛られましたかね?
それともついに吹っ切れました、宗田先生?
さて、なんだかんだ言ってまどかの試食も終わり。
“調理する音で食欲を喚起し 一度食べれば食べる者を熱くさせる”
“まさに音がおいしい料理だな”
と、キモイおっさんが何か言ってますが、熱くなったのはお前の変態娘だけだっての。
更においしい音で「調理する音」って少し卑怯な気がするな・・・
グルメマンガとしてこれでいいのか、と思ってしまいましたが
注:これはグルメマンガではありません
と言うことで、納得しようと思います。
一挙2話掲載のあおりをモロに食らったような感じの前編でした。
どんなときもどんなときも 僕が僕らしく描(カ)くために
無理な連載(モノ)は無理と言える気持ち 抱きしめてたい〜♪
どんなときもどんなときも 汁を描(エガ)き続ける日々が
答えになること 読者(ボク)は知ってるから〜♪
すいません、なんとなく思いついてしまいました。
何はともあれ、漫画家の無理は禁物です。
(まぁ、休載ばっかなのもムカつきますが)
この後、みんなで一を褒めちぎって、後編の味の助の調理に続きます。
後編はこちらからどうぞ⇒
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H16・2・7(2・10に一部修正)